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<ネタバレ>追う、追われるという第一作のシンプルなシチュエーションが恋しくなる。
下手に状況を複雑化させることで、小賢しい理屈付けで戯れる羽目になって
ますます映画から遠のいている。
ここでは逃走のサスペンスよりも、真贋不明のサスペンスが主となるのだが、
小状況が一旦終了するとひとまず収監のパターンで切迫感が途切れ、
作品を貫くべき大きなサスペンスが持続しない。
そしてジェイ・コートニーはクライマックスにおいても全くの奮闘不足であり、
それが為にエミリア・クラークとのラブストーリーも淡白すぎて中途半端だ。
彼らのエモーションを核としてこそヒューマンドラマが成立すると思うが、
擬似父娘のドラマの比重を高くせざるを得ないのは
スター俳優を偏重するシステムの弊害か。
ともあれ、『マッドマックス』最新作にしても本作にしても、
女性の強さがよりアピールされている
ところが時代性とマーケティングの反映ともいえそうだが。
それから、殺人マシン同士が激突する金属音の良さは特筆したい。