<ネタバレ>見知らぬ駅のホームに降り、混雑する大人たちの隙間に紛れ、その .. >(続きを読む)
<ネタバレ>見知らぬ駅のホームに降り、混雑する大人たちの隙間に紛れ、その間を縫って進む主人公の少年。
少年の身長に合わせたカメラと喧噪が、異世界に戸惑う彼の心細く不安な心情を表している。
カルカッタ駅から路上生活者が屯する街路へ、そして橋、河へ。
ロケーションを活かした街の猥雑な雰囲気は、主人公の暮らしていた村の素朴な風情ともよく対比され、
冒頭とラストの自然光にあふれた故郷のノスタルジックな情景を引き立てる。
故郷を再訪した主人公を、地元の男性が黙って案内する。通りの向うから現れる女性たち。
再会した実母と妹の奥ゆかしい表情が涙を誘う。そして抱き合う彼らを周囲の人々が笑顔で祝福するシーンもただただ美しい。