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もっと話題になってもいいかなと思うぐらい話をあまり聞きませんが、これは間違いなくいい映画だと思います。暴力が友情の手段となり得た時代を井筒監督が自分もその世界に入り込むようにして作ったんだろうから、つまらないはずはないです。だってあの人なら当時の話を面白おかしく何日でもしゃべりそうじゃないですか!登場人物がみんな魅力的なのは井筒監督のノスタルジックな愛情ゆえです。ただ、やっぱり政治的な面の説教はつまんないです。が、それがいいんです。だってあの高校生たちが高尚な民族問題語るより青臭い理想論ぶら下げてる方が全然本当でしょう。この人はその理想論に地で乗っかる熱い漢(おとこ)魂を全面的に信じているということです。だ・か・ら・こ・そ、ダウンタウンの松っちゃんも書いてましたが彼なりの「答え」を見たかった。これはかなり残念。なんか、いざ答えに向かう時に限って急に都合がよくなるんですよ(笑)。例えば「GO」でもそうでしたが、死んだ奴が全然「生きて」こないんです。キモの部分がビックリするぐらい形式的で事務的なんですね。まるで在日問題そのもののように。でも、それはこの映画では問題でないんでしょう。そもそもそちら側に突っ込んでいって苦悩する井筒監督って一体誰?って感じですし。テーマはあくまでパッチギ!ということなんです。お前らワシの頭突きで目ェ覚ませと。余計なお世話?いやいや、これは必見です。井筒監督は本当に純粋なガキなんだな(もちろんこれは褒め言葉です)と思いました。[良:2票]