あんまり乗れなかった。この映画のような出来事がこの国では起こ .. >(続きを読む)
あんまり乗れなかった。この映画のような出来事がこの国では起こっているのだ、という主張はわかる。でも単にそれを出来事としてだけ驚愕するのなら、NHK様が作るドキュメンタリーで事足りる。それにタルデンヌ兄弟が昇華してきた擬似ドキュメンタリーの方法、つまりフィクションとドキュメントを混在させようとする考え方がそもそも疑問。そんなにこだわる割には、ラストでしっかりドラマしてるし。この映画の主題の1つとなる「子供を捨てる子供」は、本当ならもっとグロテスクなものだと思うし、さらにそういう異常な事態を日常として描く時、それは突き抜けた恐ろしさを持つ映画になり得るような気がするが、結局そういう要素はヒューマンドラマに殺され、救いに落ち着く。その結果優等生の映画の典型になってしまったように思う。