高校時代に何かの授業でこの映画の前半の人類の夜明けを見せられ .. >(続きを読む)
高校時代に何かの授業でこの映画の前半の人類の夜明けを見せられた時、言葉では説明できない得体の知れない恐怖が襲ってきたのを良く覚えている。数年後、軽い気持ちでビデオで借りて全編を見た。鼻で笑うことによってまったく理解の出来なかった心境を取り繕うのが精一杯だった自分に、新たな映画の見方が必要としていることを悟らせた。その半年後、新文芸座の巨大スクリーンで観たときに待っていたのは映画館に居ながらにして宇宙空間を共有出来た開放感と、人類の起源やその回帰を瑞々しい程に表現した「ツァラトゥストラかく語りき」の音楽であり、要するにキューブリック抜きでは自分の映画史(そんなに大げさなものじゃないけれど)は語れないのである。