<ネタバレ>劇場で見たときに、なんか変だなあと思っていたが、その後オリジ .. >(続きを読む)[良:2票]
<ネタバレ>劇場で見たときに、なんか変だなあと思っていたが、その後オリジナルを観て、さらに久しぶりにTV放映版を観て、なるほどと思い至った。
今回のクラトゥは、人類に何も言っていない。間諜を入れている位だから、科学者一人は人類の代表者ではないことを、彼はよく知っているはずなのに。地球には国連があることも、そこで世界の指導者が集まることも。そして、よくよくみると、クラトゥの意思ではなく、ゴートへの攻撃により、地球への懲罰が始まってしまっている。クラトゥ何しに来たんだ?問答無用的に相手を滅ぼすなんて、オリジナルのクラトゥさんが否定した、「暴力によって他者を攻撃する者」と同じことじゃないのか?。
納得できないのはさらに次の点だ。女性科学者の子供。
この子供は、異星人を問答無用で悪と決めつけ、殺すと判断する、今までの地球人観の具現化。自分では攻撃主義なのに、そういう職業である父の死には不満で涙を流す(アメリカそっくりだ)。クラトゥはこの涙を見て、「人間の別の面」を感じたらしい。70年も地球に住んでたじいさんが、「こいつら変わらねぇ」と言っっているにもかかわらず、こんな自分勝手なガキの涙ひとつにダマされるなんて!
ところで、一つだけ、奇妙に良い点がある。
タイトル通り、地球が静止した状態、異星人の超技術力によって、地球のすべての機械が動きを止めた様子。元々は、地球に対しての力の誇示だった現象だが、今回のテーマ、「地球環境」のもとでは、ひじょうに平和でなごむシーン、不思議な文明批判になっている。[良:2票]