<ネタバレ> 私の感じていたキングコングの大きな魅力は、二つある。一つは .. >(続きを読む)
<ネタバレ> 私の感じていたキングコングの大きな魅力は、二つある。一つは人間の女にひかれて、純粋にそれを欲する部分。もう一つは、自然の驚異であるこの巨猿が大都会で大暴れという部分。
本作ではそのうちの一つが無くなってしまった。
キングコングを見世物にしない、というか本作の状況ではそんなことは望むべくもないのだが、作中の倫理的には大正解だが、作品的には物足りない。怪獣ランドにいるゴジラみたい。
とはいえ、人間がそこに(しかもかなり暴力的に)入り込んでいるのだから、ほかの巨大生物とともにの戦いには手に汗握る。
もう一つの「美女と野獣成分」については、かろうじて。原作ではそれゆえに命を落としてしまうのだが、こちらは美女を救ってカッコよく去ってゆく。美女を守って命を落とすのもカッコよいが、今作の設定でコングが死んだらまずいものなあ。なにしろ、映画会社的にはこの後、ゴジラやモスラ・キングギドラと共演させるつもりのようだから。