<ネタバレ>冒頭のどしゃ降りの雨の中、皆が皆、同時に傘を広げ、同時に傘を .. >(続きを読む)
<ネタバレ>冒頭のどしゃ降りの雨の中、皆が皆、同時に傘を広げ、同時に傘を閉じる。この上なく変な始まりです。変と言えば歯の痛みをこらえて仕事する川口浩が直ぐに仕事終わらせた事に対する会社側の言い分が変で笑える。その後の川口浩の時間に対する拘り、船越英二とのやり取りなど色んな皮肉が散りばめられている。この映画、市川崑監督の社会に対する怒り、サラリーマンの厳しさの様な物を描く中で満員電車の中で映画は大映、満員電車と自分の作品を何気に宣伝する辺りの凄さ、凄いと言えばキャストの選び方に市川崑監督作品では珍しい笠智衆を役所の時間、時計などあてにならないという批判を言わせるという凄さ、時計屋の親父とおふくろ役に杉村春子、何だか小津映画を見ている様だ。市川崑監督が小津映画を好きだと感じる笑いをこの作品から見る事が出来る。