<ネタバレ>小津監督を尊敬し、自身の作品に大きな影響を与えているヴィム・ .. >(続きを読む)
<ネタバレ>小津監督を尊敬し、自身の作品に大きな影響を与えているヴィム・ヴェンダースやホウ・シャオシェン、アキ・カウリスマキといった監督をはじめとする他4人、全部で7人の監督のそれぞれの小津映画に対する思いというものをドキュメンタリー風に描いた作品である。一人一人がどれだけ小津映画に思いを馳せていることかこの作品を観て更によく解ると共に、小津映画が与える影響力の強さ、例えばアキ・カウリスマキ監督による「私が撮った11本のつまらない映画は小津映画、あなたのせいです。」みたいな事を言う場面、あれはけして、小津監督に対する僻みなんかではなく、小津監督への尊敬の意味での言葉と聞き取れば納得できるし、そんな事を言うこのアキ・カウリスマキ監督のユーモア、小津映画とはつまりユーモアの固まりである。家族とは何か?という常に同じテーマで作品を撮り続けてきた小津監督の映画の中にも観られる言葉による面白さ、フレーズの楽しさ、色んな意味での小津映画的楽しみというものをこのドキュメンタリー映画を観て改めて実感させられる思いが致しました。出来ることなら小津映画に携わった日本人俳優のコメントについてもじっくりと見せて欲しいという不満もあるので7点にしたもののタイトルの「小津を語る」に偽りのないそんな作品である。小津映画の好きな方、興味のある方は一度は観て欲しい。損のない作品だと思います。