広島極道の新リーダー・武田明と『仁義』史上最もヘタレな親分・ .. >(続きを読む)
広島極道の新リーダー・武田明と『仁義』史上最もヘタレな親分・打本昇が登場する第三作。神戸の二大勢力が絡んでくる関係から、主要人物がみな盃外交を中心とする「静」の動きに徹しているため、他作品に比べるとちょっとドンパチが少ないようにも感じますが、逆にその駆け引き部分のドラマが非常に面白い。外に目をやれば打本組と明石組、討ちに目をやれば内紛、密告、寝返り、そして絶縁(松永の去り方がカッコ良過ぎる!)。そうやって右往左往する幹部連中に巻き込まれて次々倒れていく若者たち…。本作ほど下っ端の兵隊たちの悲哀が伝わってくる作品はないでしょう。