<ネタバレ>海上にそびえる尖塔エーギュイユ・クルーズ。ルパンの館、奇岩城 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>海上にそびえる尖塔エーギュイユ・クルーズ。ルパンの館、奇岩城を目の当たりにできることは大きな喜び。モノクルもしてみせてくれる、個性的な貌をもつデュリス=ルパンの存在感は、崩れおちそうな華のまま生き続ける魔女マダム・カリオストロの妖美と同じく濃い。幾重にも絡み合った人間関係がいかにもフランス的。若き日の情熱たぎるルパン、そして時を経て諦念に満ちたルパン。見応えはありながら、どうしてもこの間に横たわる時間こそ見てみたくなる。陰のある美貌のエヴァ・グリーンはアジャーニやマルソーの後裔となるのか。マチュー・カリエールの公爵様は秘かな愉しみ。