ブロンティがジョージ(フランス人だから本当はジョルジュ?)と .. >(続きを読む)[良:2票]
ブロンティがジョージ(フランス人だから本当はジョルジュ?)との偽装結婚で手に入れたミニ植物園のようなグリーンハウス(温室)を美しく見せるのは最初だけで、後は背景となってなかなかうまくいかない二人を見守ります。 グリーン好きの自然派なのに気むずかしいブロンティ(兄弟がロレンスやオースティンなど英国作家の名前をつけられていて、彼女はブロンテ(Brontë)姉妹からですね)がどうにも難物ですが、ジョージが見ていないところでアドバイスどおり髪をおろしたり、引っこ抜いた野菜の名札を元に戻したりするのが憎めない。 ジョージが彼女の言葉を織り込んだ詩をお国言葉でピアノ弾き語り~♪は、ちょっとだけドパルデューに「シラノ」やってもらいたかったんでしょうか? ポラロイドカメラでの「嘘の思い出写真」のシーンが楽しい。 いろいろあっても終始ストイックなので想いがあふれてこぼれるラストは胸がいっぱいに。 あの後どうなるのか気になりますね。 無国籍的でプラトニックな雰囲気は同じピーター・ウィアーの「刑事ジョン・ブック/目撃者」と共通で、舞台も人種のるつぼニューヨーク、自らも故郷をはなれて仕事をするオーストラリア人のウィアーは「生まれた国や境遇がちがっても心はそう変わらない」といっているようです。 最初に会う店の名がアフリカ、ジョージの偽の経歴にもアフリカとエンヤの「ストーム・イン・アフリカ」にひっかけたり、緑あざやかなセントラルパークを二人で駆け抜けたり、さりげなく自然をとりいれてのオーガニックな空気も心地よい。[良:2票]