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<ネタバレ>良作。3D全盛期にも3Dに走らなかったクリストファー・ノーラン監督は好きなのだが、すごい映像にこだわって、ストーリーに感情移入しにくいことが多い。本作もそんな感じ。ただ、2回目の鑑賞で色々な伏線が判明したというところは面白い感覚で、「カメラを止めるな!」を思い出した。
【ネタバレ注意】色んなパターンの“逆再生”を使っているけれど、それ自体が映像表現として“とてもすごい”感じはしない。順行と逆行の入り混じった表現はうまいと思うところもあるけれど、普通に考えて因果関係がおかしいのを勢いでごまかしてる気がしてならない。たとえば、クルマが横転して漏れたガソリンに火を付けられて、それで(炎上せずに)凍っただけで助かっていたけど、漏れたガソリンは逆行してきたクルマから流れ出たものなんだから、そもそもガソリンが気化したり、炎上したりしないのではないか。そもそもあのクルマが逆行時間で運転できるということは、回転ドアを通していたということなのだろうか(どうやって?) よく分からなかったのは逆行に必要なマスクで逆行時にはマスクが必須なはずだけれど、逆行してた人は全員マスクをしていた? 協力者(ニール)が普段マスクをしていないということは、逆行と順行を繰り返して過去にさかのぼっているのだよね? 本作のキーとなる「回転ドア」はセイターが管理しているのではないのだろうか。そんなに“部外者”がちょくちょく利用できるというのはおかしくないか? というか、そうでないなら、もっと警備を厳重にしておくべきなのでは? 時間をいじるものは何かしらパラドックスが起きるものではあるのだろうけど、けっこう設定が雑な印象を受けた。