<ネタバレ>まったくウブなオヤジだ。「どこにでもいそう」でありながら、実 .. >(続きを読む)[良:1票]
<ネタバレ>まったくウブなオヤジだ。「どこにでもいそう」でありながら、実は絶対いない、66歳のオヤジであるので、だまされてはいけない。重要なテーマ、「神に対するanger」、これを死ぬまでの間にどのように処理すればよいのか、そのことである。シュミットの場合は、66歳ということと、「妻の防壁」がはずれたことで、その「宿題の期限」を自覚せざるを得なくなったのだ。「神に対する怒り」に囚われている人というのは、普通は、「王の七つの森さん」のいうように、「鬱病」と呼ばれる。これは通常は服薬によってかなりの改善が期待できるとされるが、シュミットは自分に対する病識がないので、なんだかわからないけど「さまよう」ことになる。見も知らぬアフリカの子供に手紙を書くことは、「神」に「告白」しているのと同じである。ところで、この作品の導き出す「神に対する怒り」の処理方法への答えは何だったのでしょう。それは「forgiveness」であると思われる。「他人の良い所に目を向けることにより、許すことができる」である。結婚式のスピーチでそのように努力したシュミットであったが、心の底からそう思えるようになったわけではないことが、独白で示される。しかし話の流れから、今後の彼がこの「他人の長所に目を向ける路線」に向かって努力していくであろうことは明らかである。そして秀逸なエンディングは特筆に価する。日常を描いた話なので、もっと短くする必要がある。キャシーベイツの胸は本物なのか?[良:1票]