石森章太郎のマンガが最初の幻魔大戦で、その後、漫画のノベライ .. >(続きを読む)
石森章太郎のマンガが最初の幻魔大戦で、その後、漫画のノベライズとしてではなく独立した小説として、平井和正による小説が出たのだと思う。石森版は秋田書店発行の単行本で呼んだ。その本には原作平井和正とあったと記憶している。
『続マンガ家入門』(だったと思うけれど今はもう手元にないので確認できない)の中で原作者をつけることに否定的なことを少しだけ書いておられた。おそらくマンガ『幻魔大戦』が連載打ち切りになったことによるものだと思う。当時の人気漫画家だった石森章太郎にとってショックは大きかっただろう。
たおやかな美少女だったプリンセス・ルーナが大友キャラでは自分にはイメージが違いすぎて困惑した。そして、劣等感の塊で姉にべったりの東丈。そしてその弟を溺愛する姉が彼を庇って死んでゆくまでの濃密さが表現されていない。
もちろん、この映画は石森章太郎の漫画ではなく小説の映画化なのだろう。
だから、こういうことを言うのは筋違いなのは承知している。
しかし、『デビルマン』に匹敵する名作漫画・幻魔大戦がありながら
漫画のイメージをばっさり切り捨ててしまったのは残念でならない。
アメリカの暴動に乗じて幻魔がやってくる場面などは小説も漫画も
暴動の熱気が伝わってきて読んでいるこちらまでじっとりとしたまとわりつくような汗をかいているような錯覚におちいるすばらしさ。人種差別も貧富の差も人々の日々の不満も…あらゆる物を飲み込んで人類の命運をかけた宇宙規模の戦いが始まる。
そこを何とか、もうちょっと……。
#あれっ?。ここを見ると原作石森章太郎になっている。ということならなおのこと…。権利関係はどうなっているのだろう?。