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<ネタバレ>最初、現在と回想部分との区別がつきにくいのですが、そこのを乗り越えると物語を追っていけます。恋愛は、その場限りの甘言でもその一言一言、その一瞬一瞬が愛の真実であるのだから、こういうのもありかなと思います。エルザの妊婦姿を見て一瞬半狂乱になるけれどその後は平静。奪うだけじゃなくて、差し出す愛もあるはず。妻エルザの出産のあと、旅先のレストランのテーブルでティモーテオがイタリアに結婚の儀式をしてみせる。その場限りの戯れとわかっていても、イタリアのうれしそうな微笑み。この微笑みが忘れられません。ペネローペ・クルスはサブミッシブで献身的な愛人を好演しています。死後も、エルサとティモーテオの子供のアンジェラの無事を見守りにやって来たのにちがいない。ティモーテオとイタリアはレイプから入って純愛に陥るのだけれど、その過程をもう少し丁寧に描いてもらえたら、このあたりの必然性ももっと理解できると思います。イタリアの気持ちが、全部ではないけれども、よくわかるので8点です。ちなみに、主演のセルジオ・カステリットは「マーサの幸せレシピ」のイタリア人シェフですよね。また見てみたい俳優さんです。