男女3人の人間関係を描くというのはフランス映画の大きなテーマ .. >(続きを読む)
男女3人の人間関係を描くというのはフランス映画の大きなテーマの一つだと思います。この作品の場合は女2人男一人の関係です。ドラマはカトリーヌとベルナール夫妻の描写、カトリーヌとマルレーヌ(ナタリー)の会話が中心となり物語は進行してゆきます。マルレーヌとベルナールの関係は、マルレーヌからカトリーヌに言葉で語られるという手法を用いています。ドパルデューやベアールは彼(彼女)の持ち味を十分に発揮していますし、ファニー・アルダン(とくに表情)がことのほか良いです。映画のプロモではベアールの写真がたくさん使われていますが、主演はファニー・アルダンですね。この一本の作品の中に倦怠期の中年夫婦の関係や、娼婦として働く女性の寂寥感が表現されています。トリュフォー映画のようにわかりやすく、そしてオチがあります。男女三人の関係の最後を想像しながら見るのも楽しいです。わたしは鈍いので、最後までオチがわからなかったです。邦題は、恍惚だとなんのことかわからないですね。原題がNathalieなので「彼女の中のナタリー」位の方が良かったかなあ。