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<ネタバレ>若き日の自分なら多分この映画に「4」くらいしか付けなかったと思う。アクションは妙に中途半端だし(敵役もこれといった印象は残らない)助けられる子供もナタリー・ポートマンは何とかしたいがこのガキはドーデも良いやという感想しか起こらなかった。ところが不思議なもので年を重ねてこの映画を見るとその雰囲気、例えば冒頭の朝のニューヨークの場景や子供を連れて逃げたホテルの部屋で夜一人佇むグロリアを映すショットといったその「空気」にやられてしまっている自分がいる。カサベテスのベストではない気もするし、元々自作撮影用の資金集めの為に他者に提供する目的で書いた脚本で彼自身本当に撮りたかったかどうかは?なのだがそれが彼の代表作になり、愛妻ローランズはアメリカインディー映画界のミューズ(女神)になったのだからわからないもんだ。マイナスはラストのあの音楽。「ロッキー」のビル・コンティは無いんじゃないの?[良:3票]