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<ネタバレ>この作品に関しては私は映画関係者に、ふざけるなと言ってしまいたい。私は初期キング作品のファンで「ペット・セメタリー(83)」位までは原本と辞書を照らし合わせて読んでいたほどである。この作品については映画化が先に来て翻訳/文庫化(87年)は後だったので、最初見た時は「車が殺意を持って人に襲い掛かる」という点と58年型プリマス・フューリーの造形、車が自然に治ってゆく描写のみ印象に残った程度であった。で原作小説を読んでみる...なんじゃぁ~こりゃぁぁぁぁああああ!(松田優作風に)まずこの作品はホラーの体を装った素晴らしい青春小説である事、そしてクリスティーンの殺意の根本は、元の持ち主であったローランド・ルベイ(作中では車をアーニーに売り飛ばした後、直ぐ死んでしまう)=青春時代~老年に至るまで何一つ幸せの無い(と思いこんでいた)男の怨念→「あいつら良い気になりやがって」という恨み節というポイントがまるっきり抜け落ちてるじゃないか。名翻訳家深町眞理子氏がこの作品の翻訳をしていることもこの原作を愛している理由なのだが、彼女も翻訳あとがきでこの映画化に関して「そりゃないよ」と述べているくらいなのだから本当、なんて改悪をしてしまっただよなんですよこれ。「クリスティーン」「クージョ」「ファイアスターター(炎の少女チャーリー)」については映画じゃなくて原作を読んでいただきたい。と思いきやこれらみな絶版扱い。トホホ。