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<ネタバレ>本作で真に訴えたかったのは、“マックの食品は有害だ”ではありません。ファーストフード全般に見られる中毒性、高脂高糖食品を大量摂取するリスクについて。つまるところ、「食育」の重要性を説いているのだと思います。マックがヤリ玉にあがったのは、ファーストフードの代名詞であったこと。そして子供を取り込む販売戦略が問題にされたのでしょう。企業倫理が問われた訳です。この倫理というのがクセ者。企業が営利を求めるのは当たり前。その戦略に乗るほうが悪い。結局は消費者の自己責任ですよ。その理論で随分と企業は擁護されてきたと思う。自己責任を否定する気はありませんし、マックを訴えたアメリカ人などは論外です。しかし、だから企業は何をやってもいいということにはならない。肥満予防はもはや国策です。日本でも真剣に取り組まれるようになってきた。理由はハッキリしています。医療費増は経済に悪影響を及ぼすから。健康な国民が多いことは、国力のひとつ。消費者が不健康になって一番不利益を被るのは企業だったりします。企業倫理とはそういうこと。本作の主張は正しいと思います。ただ、手法が適切だったとは思わない。実験の比較対象は過去の自分。それなら少なくとも今までと同じライフスタイルにしなくては。運動頻度が極端に落ちていたら、その影響も少なからずあるでしょう。食べてからすぐ寝ていない?規則正しく生活した?大切な判断材料が示されていません。それこそ倫理に反します。ただし想像だけで語る評論家もどきや、したり顔で説教するテレビショウの司会者に比べれば随分マシ。当たり前でも確かめてみることに価値はあります。[良:1票]