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<ネタバレ>能や歌舞伎、あるいは新喜劇レベルの“様式美とお約束”に彩られた『あぶデカ』完結編は、完全に固定ファン向けの作品でした。アイドル映画と同じカテゴリーと言っても構いません。要するにファンが喜べばそれでOKということ。ですから外野の批判を受け付けない類の映画ですが、どうしても言いたいことが。それは菜々緒の件。物語を盛り上げるための所謂“殺され要員(当て馬)”扱いだった点もヒドイですが、より深刻なのは、悲しみの咆哮で舘ひろしが演技力を一切問われない『雰囲気俳優』である事実が再確認されてしまったことです。これはある意味大変な悲劇。伸び代の期待できる若手俳優ならいざ知らず、舘クラスの大御所になれば「出来ないことはさせない」配慮(または勇気)で、俳優の商品価値を守ることも必要ではないかと思いました。[良:1票]