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<ネタバレ>『ゴースト ニューヨークの幻』『destiny 鎌倉物語』『too young to die若くして死ぬ』『大木家のたのしい旅行新婚地獄編』『スカイハイ』『丹波哲郎の大霊界』『真夜中の弥次さん喜多さん』etc。いわゆる『あの世』を扱った映画を挙げ出したらキリがありません。名作から珍作までよりどりみどり。それだけ魅力的な題材なのでしょう。そんな数多ある『あの世映画』の中にあって、本作が異質なのは、タンパクであることです。それはもう、アッサリ、サクッと、シンプルテイスト。スペクタクルにも、サスペンスフルにも、如何様にもドラマチックに振れる優良な題材なのに、本作のアプローチは極めて単調なコメディでした。火種の周りに、特大の打ち上げ花火やらスターマインがゴロゴロしているのに、脇目もふらずに手持ち花火をしているような。これが線香花火なら、むしろ信念を感じますし、侘び寂びもありますが、そんな高尚なものではなく、安い花火セットで最初な消化してしまうような駄花火なのです。もっとも本作の場合は、駄花火(そんな言葉はない)とはいっても、広瀬すず、堤真一、松田翔太と超豪華仕様であります。気楽に楽しめる手持ち花火もそれはそれで楽しいですし、本作を否定する気は毛頭ありませんが、いろんな意味で凄く贅沢だなあと思うわけです。そんな贅沢な駄花火の中で目を引いたのは、妻夫木聡氏。ほんのチョイ役ですが素晴らしいアクセントでした。いつの間にこんなに上手くなったのかと驚くばかりです。