<ネタバレ>体操の鉄棒競技で例えるならば、高難易度の新技連発で感嘆してい .. >(続きを読む)
<ネタバレ>体操の鉄棒競技で例えるならば、高難易度の新技連発で感嘆していたところ、肝心のフィニッシュで回転ひとつせず降りたみたいな。いや、ちゃんと着地はしているんですよ。でも起承転のクオリティと比較して結が物足りないのです。導入部の設定は抜群ですし、内包するテーマも魅力的かつ腑に落ちるもの。なのに、物語の帰結点を妥協した印象でした(具体的に言及するなら、迷路での死亡者の扱い。ただ居なくなりましたは、無いでしょう)。ここはテーマに向き合い、粘って、潜って、完成度を高めて欲しかったと思います。低予算ながらも、アイデアあり、センスもあるのに、根性なし。惜しいというより、悔しいという気持ちであります。なお、劇中撮影したドキュメンタリーのネーミングで『メイズ』を一蹴し『ラビリンス』と言い換えた辺りに“段ボール迷路の品質にもっと拘りたかった(お金を掛けたかった)”という監督の意識が垣間見える気がいたします。もっとも、あの迷路はチープであることに意味があったのも間違いありませんが。