<ネタバレ>とにかくぺ・ドゥナの人形のような美しさが完ぺきだった。心をも .. >(続きを読む)[良:1票]
<ネタバレ>とにかくぺ・ドゥナの人形のような美しさが完ぺきだった。心をもったと自覚してからの笑顔にはそれほど惹かれないのに、能面のような表情のときの「のぞみ」があまりにも整っていて、この人が空気人形を演じたのは正解だったと思う。
ストーリーは心のどこかで感じている虚無感をうまく扱っていると思った。
空気で満たされる女人形、その人形で満たされる男たち、食物で満たされる女、メイドに満たされる男、警察官にニュースを話すことで満たされる老婆、娘に満たされる父とその娘、卵かけご飯に満たされる男…。何が満たすかの違いだけ。結局は人間も人形もそう変わらない。変わるのは燃えるゴミか燃えないゴミかだけだ。
空気を入れられても満たすことのできない「心」はきっと満ちることはないのだろう。心とはいつまでも欲深いものだ。[良:1票]