何ともまあ引き込まれる映像の力強さ。カメラワークを駆使し引き .. >(続きを読む)
何ともまあ引き込まれる映像の力強さ。カメラワークを駆使し引き出されるダイナミズムはすごい。音楽もそれを助長する。これは誰でも見始めたら離れられない。また、オーソン・ウェルズの存在感がとてつもない。最高の演技。ゆったりとした物言いは、いりかうセリフの中にも死ぬ事なく、自然と周囲の雰囲気を飲み込む。単なる悪役として扱われる事のない彼の役柄。それを描写する上で、脚本が十分であったとは思えない。製作への気遣いであろう。しかし、少ない描写は彼の存在に大きく補完されている。自身が監督、脚本、演者を手掛けるからこそ可能なのだろう。あと、モ一テルの夜間の管理人が陰ですごい存在感を輝かせていた。舞台向きともとれる大きな動きと表情は結果的に愛らしく映り、作品の中の良き緩和のスパイスとなっていた。