特定の人物に焦点を当てず、奴隷制度全体を写すことで客観性、残 .. >(続きを読む)
特定の人物に焦点を当てず、奴隷制度全体を写すことで客観性、残虐性、そしてその闇の深さ、広さがより現実的に見えてくる。観ている側が感情移入するなどという甘い自己陶酔を一切許さない徹底的な突き放したつくり。流れ続ける美しい音楽。
本を読む黒人の青年とバカンスを楽しむ白人の対比。やった側は忘れても、やられた側が忘れる事はない。これは今も昔も万国共通、どんな境遇でも変わらない事実であると思うし、その事実を再確認し、今までより深く認識しただけでもこの映画を観た価値があると思った。