★これはおもしろかった。同じようなタイプのミュージカル、「オ .. >(続きを読む)
★これはおもしろかった。同じようなタイプのミュージカル、「オペラ座の怪人」と比べてもこっちのほうが上。 ★ソンドハイムの音楽はかなり古風だが、ぼくはロイド=ウェッバーの「通俗的」すぎる楽曲より好み。しかもちょっと複雑な音程やリズムを駆使し、あるいはいくつものレチタティーヴォを挟みながら歌を続けさせるといったテクニックを歌手に要求したりと、結構本格的なオペラっぽくて、聴いてて非常にスリリングだ。 ★さらにティム・バートンの演出は、かなり演劇臭を抑えている。そのためこの映画、歌の比重がかなり大きいが、まったく飽きることがなかった。 ★肝心なジョニデの歌唱力は少々?だが、私的には音程とリズムが許容範囲内で、さらに役どころにはぴったりのキャストなのでOK。むしろ「演技の出来ない歌手」などにこの役はやって欲しくない。ま、歌で一番大変だったのはヘレナ・B・カーターだったでしょうけどね。 ★ドラマ的には、バーカーが悪徳判事の罠に落ちて投獄され、戻ってくるまでの過程がほとんど描かれてないので、やや最初の感情移入に欠けるきらいはある。音楽劇だからあまり複線や時間軸を戻したりして複雑にしないよう配慮したのか。しかしあとの復讐劇があまりにもザクザクと進んでいくので、そのうち気にならなくなった。 ★みなさんのおっしゃるとおり、バートン作品としてはかなり血が大目なので、そういうの苦手な人は観にいかないほうがいいでしょう。でもぼくは楽しめました。ティム・バートン、ミュージカル映画も結構やるじゃん。目が離せない監督です。