<ネタバレ>大人な映画だな、と感じました。淡々とした日常を描いているだけ .. >(続きを読む)
<ネタバレ>大人な映画だな、と感じました。淡々とした日常を描いているだけなのに、随所に「醜さ」と「美しさ」が散りばめられていて印象に残ります。
田舎から出てきた両親に対する長男・長女の態度は、悪いという訳ではない。だって忙しいんだからしょうがないでしょう、と。でもその態度は醜い。一方、できる限りの事はしようとする紀子さんの態度は美しい。
母親の危篤の知らせを聞いて、喪服を持っていくかどうかを相談する長女。悪いという訳ではない。だって必要になるかもしれないから。でも、とてつもなく醜い。
そしてラストシーン。心に溜めていた自分のずるさを思わず告白してしまった紀子さんと、精一杯の感謝を伝える事で、何とか紀子さんに新しい道を進んでもらおうとしている周吉さん。本当に美しかったです。