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<ネタバレ>予告編を見た限りでは、ここでの辛辣な低評価を信じられなかったが、本作を全部見終わって納得した。前半は割とテンポの良い展開と、小松左京の映画化作品の特徴の一つであるテロップの多用に、好感が持てたものの、後半に至るにつれて明らかにパワーダウン。シュミレーション要素を前面に押し出せば傑作に成り得たのかもしれないのに、どうしても恋愛要素を捻じ込んでしまったために退屈感を煽るものになってしまっている。不思議と最後までノンストップで見ることが出来たが、映画が終わっても爽快感を味わうことは全く出来なかった。全国の知事を集めて臨時政府を発足する、など魅力的な要素も十分に生かしきれていないし、何より「雲」が出現した理由もわからずに話が終わる。そして緊迫感がゼロという体たらく。発想は面白いのだから、もう少し脚本を練って欲しかった。