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<ネタバレ>この映画は深夜明かりを消して「漂う」感じに身を任せながら観るのが最高です。また音を絞ってぼーっと眺めているだけでも、映画には無い良さを感じられるような気もします。それほど映像・情景が美しい。雨と霧に霞む夜の都市、空に浮かぶ船、夜間照明と光と闇のコントラストは、なんと表現したら良いかわからない程、息をのむようなすばらしさに圧倒されます。音楽も情景にマッチしていますし、ラストーシーンからテーマ音楽が流れてテロップに切り替わるその「間」が絶妙で痺れます。ストーリーやそれぞれの象徴的な場面にはいろいろな解釈があるようですが、自分はレプリカントが恐れる「死」と求める「生」、そして死んでしまった時に「空に放たれる鳩(自分は「すべてのものからの開放」を象徴したものだと捉えました。)」が大きなテーマだと思っていますし、単にSFというジャンルにはめることはできない、ハードボイルド、フィルムノワールという臭いも十分感じることができて、それだけでも素晴らしく、自分の「ツボ」にはまった映画でした。[良:1票]