原作を半年かけて少しずつ読み進め、先日ようやく読了。やっと観 .. >(続きを読む)
原作を半年かけて少しずつ読み進め、先日ようやく読了。やっと観られる!と張り切って鑑賞しました。
原作とは設定がいろいろ変えてあり、最初は少し戸惑いましたが、よくまとまっていると思います。ただ、主人公をアメリカ人にして、新進気鋭の研究者!みたいにしたのはどうもいただけないですが。原作では、もっとコンプレックスの塊でうじうじした人間なんですよね。それが、少しずつ変わっていく様とかが面白かったのに。しかし、限られた時間で筋を追いながらそこまで描くのは、土台無理な話でしょうから、しょうがないのかなと割り切りましたし、映画の出来もそこは割り切ってもいいかなと思える位の完成度に達していました。過去と現在を交錯させる撮り方も、うまく行っています。
映画として、単体で観ても面白いでしょうし、原作も、もちろんよくできている(ただし、長い上に詩や手紙の分量が膨大なので、読書力は要求されます)ので、原作のパイロット版として観るのもいいかもしれません。
ただし、パッケージ(文庫のカバーもそうですが)がやたら卑猥っぽいのだけはどうにかして欲しいですね。因みに私は、カバーをはずして読みました。女性向けの作品(だと思う)なのに、これじゃ借りにくいんじゃないかなあ。