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<ネタバレ>女性のキャストが多い映画は得てして苦手なのだが、この映画は面白かった。話の筋もあるにはあるし、それはそれで感動的なのだが、それよりも登場人物一人ひとりの思いに心を致し、彼女らの会話とアメリカの田舎町の雰囲気を楽しむための映画だと個人的には思う。時代背景を無視して、ひたすら恋愛模様のみを追いかけるオースティンの小説の現代アメリカ版といった印象を受けた。
脚本については、アネルのイメチェンのエピソードが唐突な印象があるが、その他の登場人物はよく描けていた。役者が皆うまく、安定した演技を見せている。群像劇はともすれば登場人物が多くて、印象を残せない役者がいるものだが、この映画はそれがない。男性キャスト含め全員が存在感を出すことに成功している作品だ。物語の本筋はどちらかと言うと悲しい話だが、観終わった後の印象もスッキリしており、気持ちが良かった。何か深い印象を残すという作品ではないが、疲れたときにふっと観かえしたくなる映画だ。