公開時、3回も見に行ってしまった作品。
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公開時、3回も見に行ってしまった作品。
今回久しぶりに見たけど、やはり凄いなあ。
宮崎駿の作品は、自分の趣味と違うんだけど、これだけは別。
企画の段階からして凄いと思う。
日本独特の宗教観である八百万の神を描くってことは、外国で売ることを拒否しているのと同じ。
でも、これはまだいい。
しかし、主人公をブサイクにするってのは、キャラクター販売を拒否しているのと同じ。
これは解せない。このストーリーの中で、ブサイクでなきゃいけない必然性がない。
単に、宮崎駿のワガママとしか思えない。
普通、こういうワガママし放題の映画(=作家性が強い)は、ひっそり公開されてひっそりと終わる。
ところがコイツは、大宣伝とそれに似つかわぬ奥の深さで史上最高のヒット。
では、この映画の良さって何だろう?
自分の場合は、今セピア色で覚えている5歳頃の漠然とした不安を、極彩色でキッチリ映像化してくれたことにある。
特に序盤、日が暮れて元に戻れなくなるシーンは、まさにそれで、本当に見事。
それから後も、たくさんの不安定なキャラクターと映像で、自分を釘付けにした。
終盤は、ちょっと説明調で慌ただしいけど、これはこれでアリだろう。
大の大人に疑問を抱かせないテンポがあって、なんだかわからないけど涙が出る。
初めて宮崎駿を天才だと思った。
この映画は凄え。[良:1票]