テロへの報復の無意味さと、テロそのものの悲惨さを痛感させられ .. >(続きを読む)
テロへの報復の無意味さと、テロそのものの悲惨さを痛感させられる作品でした。それでも「右の頬を叩かれたら左の頬を差し出せ」というのは神様のお告げであって、復讐が何を生むわけではないことはわかっていながら、それでも復讐してしまうのがどこか人間的な部分である気もします。テロへの報復がテーマでありながら、サスペンスタッチに仕上げ長い上映時間ながらそれを感じさせない演出は見事でした。テロのない世界を望みながらもそこまでの道程の果てしなさゆえに、最後まで声には出さずに観る者に伝えようとした真摯な姿勢が映画に現れていたと思います。