舞台でのミュージカルではどうしても一つの客席からの視点からし .. >(続きを読む)
舞台でのミュージカルではどうしても一つの客席からの視点からしか楽しめなかったり、演出上代わる代わる訪れる注目点をうっかり別のところに集中してしまい見逃してしまったりと、舞台での本場のミュージカルとは別の、映画ならではのミュージカルの魅力があったりしますが、この映画はその魅力を充分に引き出した作品だと思います。「ムーラン・ルージュ」と比較されがちなようですが、個人的にはカメラワークや演出面で「シカゴ」の方が好きです。確かに話が随分うまく運んだり、テンポがよかったと思いきや急にだれたり、ストーリー性は「ムーラン~」の方が上かもしれません。あとはあの役はリチャード・ギアじゃない方がよかったのでは、といった感じです。ただ、女優二人に加え映像の絢爛さや娯楽性など総じて完成度はかなり高いと思いました。キャサリン・ゼタがタバコをふかしながら「Cicero」と合わせて6人で始まった曲が忘れられません。