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<ネタバレ>何とも難解な映画でした。スパイク・ジョーンズ監督の作品は初めてだったので、第一印象では7 1/2階といった設定だったり、やけに低い天井だったり、クレイグが会社説明のビデオが嘘だと言い張るマキシンに答えを問い詰めたときの流し方の感じはまさかマクガフィンではと、なかなかセンスを感じさせられました。ただそういった演出の数々が中盤以降で全く生きていないのが残念です。製作側にそういった意図があったのかはわかりませんが、人が人を愛するときには相手の入れ物を愛しているのか、それとも中身を愛しているのか、見終わってからはそんなことを考えさせられました。才能があっても売れない人形使いだったクレイグがマルコヴィッチとして売り出した途端に名声を得る、あるいはクレイグがマルコヴィッチから抜けた途端にマキシンに見向きもされなくなる…結局この映画はそういった問に明確な答えは出していませんし、ちょっと深読みしすぎでしょうか。ただ、この映画の通り、人が入れ物によってばかり何かを愛するのだとしたらとても寂しいことじゃないかと思いました。この映画のラストみたいに。