<ネタバレ>この手のファンタジーは、異変に入り込む瞬間が一番ワクワクする .. >(続きを読む)
<ネタバレ>この手のファンタジーは、異変に入り込む瞬間が一番ワクワクするとこで、一度入り込んでしまうとすぐ見てるほうが慣れてしまい、趣向が手詰まりになるのがつらい。有り得ないファンタジーの世界を扱っているのに、意外とナンセンスの精神が欠如しているのではないか。いわゆる「先が読めてしまう」状態で、突拍子もないはずのものが、意味を付けてそのつど小さくまとまってしまう。主人公は追っかけられたりはしているけれど、どこか遊んでいるふうでもあり、アリスの不思議の国のような裁判にかけられる心配はないのだ。外に繰り出しても寝静まった雪の町では、そっちもファンタジー的な世界で落差が生まれてこない。夜の博物館という絶好の設定を得ながら、どうにももったいない映画だった。それとミニチュア人間がうじゃうじゃいる場面が、夏になると台所に蟻がうじゃうじゃ出てくる家に暮らしている者にとっては苦手で。興味深かったのは、ローマ人とは言葉が通じるのに、アッチラ人(?毛皮着てる東洋系の連中)とは通じないこと。同じ大陸のマヤ族に対してはガラスで封じ込んでしまい、理解し合おうともしない。やはりアルファベット系西欧文明の子孫ってアイデンティティなの。