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<ネタバレ>これ子どものとき、『怪獣大戦争』の併映でたぶん見てるはずなんだけど、寺内タケシの出前が塀を乗り越えてきたところで、かすかなうずきを感じたくらいで、あとはまったく記憶になかった。怪獣にしか興味のない子どもにとって、併映作品は初めて出会う普通の映画で、怪獣も出ない・ビルも破壊されず街も炎上しない、そういった“普段”を見ていて何が面白いのだろう、とはなはだ不思議に思ったものだ(一番古い記憶は『ゴジラ対モスラ』のときに見た舟木一夫の学園もので、蛙の顔のアップがあったことだけを覚えている)。で今現在この若大将を見ると、やっぱり懐かしいですね。一作目ではかなりワルだった青大将が、滑稽な卑怯者の三枚目役に落ち着いている。一番の収穫は、加山らがエレキ合戦に出たときの司会者、その軽薄ぶりから最初は長沢純かと思っていたら、よく見たら内田裕也だった。彼も昔からツッパッていられたわけではなく、興行界と妥協して生きてきた辛い時代があったのだ。そこで加山が「夜空の星」を歌うと会場が盛り上がるんだけど、でもワーとかキャーにはならず、手拍子になる。それも強拍部で打つ旅館の宴会場のノリで、ここらへん時代を感じた。女性エレキバンドのちょい役で、のちの加山夫人松本めぐみが出ていた。髪を乱してゴーゴーを踊る飯田蝶子がかわいい。