おそらく同時代に見ていれば、3日たてば記憶からきれいに消える .. >(続きを読む)
おそらく同時代に見ていれば、3日たてば記憶からきれいに消える映画だろうが、今見ると東宝系コメディの懐かしさが匂いたって、へんに嬉しい。スリー・バブルズでしたか、ああいうのの存在とか、だいたい団令子が出るとそれだけで懐かしい。あそこまで丸々としたスターってのは、この時代以外にいただろうか(次点で京マチ子と薬師丸ひろ子)。フランキーと西村晃が小金治の店の入り口でにらみ合うとこ、若き愛川欽也(なぜか出ているのだ)以下チンピラ三名を鍛える東京タワー下・愛宕山の階段界隈の場とか、森繁が苦情係(象屋デパート)で各家庭を回るとことかに、はずみがある。ジェリー藤尾ら一党が出入りに出ていこうとして行進になるあたりも、実に東宝的。べサメムーチョから浪花節になるテーマ曲、森繁は当たり役森の石松の子孫という設定なのだ。