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あちらでは新人監督でも、豪華な配役陣を敷けるのがうらやましい。製作者への信頼なのか。アメリカにおけるユダヤ系ロシア人という目新しさを除けば、移民ファミリーものとしての定番的な展開。ヤクザな兄と、それに憧れるマジメな弟。マジメなやつが銃を手にすると、必ず彼は死ぬ、というルールが映画にはある。音楽にアルヴォ・ペルトが使われていて、あの人の曲が流れりゃ大抵の画面は締まってしまうのだ。ラストよりも、父親を雪の原でひざまずかせる場面に緊張があった。母と弟と一緒にベッドに腰掛けるラストは、永遠に失われたもの、として描かれる。放蕩息子の帰還というモチーフでもあるか。