祭りの日の娘を獲りっこするダンスシーンの素晴らしさ。虹の七色 .. >(続きを読む)
祭りの日の娘を獲りっこするダンスシーンの素晴らしさ。虹の七色のスカートがふわっとするのも美しい。動き続けること。奪い合うというモチーフを、様式化させ、しかも止まらず動き続ける。そのあとの斧の音を入れたナンバーも印象的。ミュージカルではどういうときに歌うかというと、モノローグ、会話、などあるけど、説教するようなのもあってそれも面白く、なかなか「こういうときになると歌う」と定式化できない(『雨に唄えば』では発音教室の早口言葉の練習から踊りだし、あれには興奮させられた)。歌いだす瞬間・踊りだす瞬間のときめきにこそ映画の秘密があるように思える。冒頭の無骨さを大袈裟にやるところもいい。大袈裟ってことと様式ってことが関係していよう。大袈裟・様式を通して、日常を離れた高みに上っていくこと、それがミュージカルか。