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<ネタバレ>よくできたスモールタウンもの、と思って観ていたが、ラストがいいので、ワンランクアップする。ずっと水のモチーフで展開していたのが(給水塔はおいといても、プール、キャンピングカー横の池、風呂場、ともっぱら凶々しいイメージ)、ラストに至って火を迎える。監督の母国の神秘主義にも通じていくような象徴性が感じられ、カメラも『処女の泉』や『サクリファイス』のスヴェン・ニクヴィストで、水と火の対比はお手のもの。また屋外に出される家具、ってのがなぜか映画では興奮させられるのだ。家と一体になっていた母を弔う方法。最初はただ恥ずかしいという受動的な思いだったのが(近所の子どもを窓から覗かせてさえいた)、彼女を笑いものにさせないという能動的な決断に至るわけ。アメリカの青春ものではあるけれど、どこかちゃんと高緯度の風が吹いている。[良:1票]