どうも製作者サイドがこちらの希望を分かってくれてないという、 .. >(続きを読む)
どうも製作者サイドがこちらの希望を分かってくれてないという、身をよじるようなじれったさを感じた。まずいろいろ出しすぎ。タイトルの二頭に(“頭”でいいのか)、こちらにロボットモゲラ、それにベビーゴジラとミニモスラ。怪獣が多ければ多いほどサービスと思われているようなのが悔しい。出すぎると集中性に欠ける。さらによくわかんない悪漢も混ぜて、しかし庶民がいない。自衛隊的なものはあくまで脇に回るべきなんじゃないか。怪獣と庶民とが向き合わない。それに怪獣はあくまで庶民が暮らす街で仕事をしてもらいたい。宇宙空間なんて誰も望んでいない(それにしてもずいぶん密な宇宙だった)。スケールを広げて宇宙、ってのがサービスだと思われているのが悔しい。あの結晶が福岡の街に生えるイメージなんか、新しいものに膨らませられそうな芽を感じたものだが、そういう新ネタを膨らますだけの余裕がもうこの頃にはなくなっていたんだなあ。そういえば宇宙怪獣ドゴラも北九州だった、福岡県てのは宇宙となにかフィルムコミッションの協定でも結んでいるのか。怪獣が街を破壊する態度が、いかにも破壊だけが目的となっている。『モスラ』はちゃんと独自の目的があって東京タワーを倒した。とにかくビルを壊しとけばいいんだろ、と思われているようで悔しい。たとえば建物を慎重によけて進む律儀な怪獣ってのだっていてもいいのに。まあ、つまんないだろうけどね。