人間役は、出演の中で一番人間ばなれしている左卜全だけであった .. >(続きを読む)
人間役は、出演の中で一番人間ばなれしている左卜全だけであった。ミュージカルといっても見どころはレビューショーで、別に映画であることを活用してはいないが、日本各地の民謡を狸うたにして巡ったり、チョーチンがいっぱい出てきて、ステージ階段があって、っていうあのレビュー的晴れやかさがたまらない。理屈抜きでシアワセになれる。後のほうでマヒナスターズが出てきて、なにやら脇で妖艶な女狸が大うちわをヒラヒラさせてるとこは慄えた。この題材の自在さ、セットの作り物の楽しみ、が今の映画には欠けていると思った。清順がちょっと復活してくれたけど。