<ネタバレ>「泣けるメロドラマ」としては、そこそこのでき。なにより、主役 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>「泣けるメロドラマ」としては、そこそこのでき。なにより、主役のふたりが実に美しい。チョン・ウソンという人は、とても繊細な顔立ちなのだが、妙にマッチョな役が多いな。ソン・イェジンのファンにとっては、この映画は必見だろう。様々な表情を見せ、かなりがんばったなぁ、という印象。
しかしながら、その「美しい」という部分で、リアリティはかなり犠牲にされている。主人公は意識が混濁してきても、ヘアスタイルや服装になんの乱れもないし、自分自身をコントロールできない病人を付き添いもなしに、ひとりで家に取り残してみたり、と、そりゃないだろ、というシーンも多い。
記憶が失われ、痴呆がすすむと、顔立ちだって変わってしまうし、元がいくら美人であろうと、そのままではいられない。真実の愛情を描くのなら、童女のようになってしまった妻ではなく、髪を振り乱し、別人のような形相になってしまった妻を、大切に面倒を見る、っていうのじゃないと、弱いよね。夫は、気高い決意をのべるが、実際には介護の苦労はしないままだし。もっとも、そこまでできる女優は、そんなにたくさんいないだろうし、気持ちよく泣けるどころじゃなくなって、別の映画になってしまうが。
冒頭、浮浪者役でオ・グァンノクが出てくるので、なにかやってくれるかと思ったら、ほんとにチョイ役だった。なんかもったいない。