わたしはジャック・ブラックの百面相が楽しみだったので、その点 .. >(続きを読む)
わたしはジャック・ブラックの百面相が楽しみだったので、その点は十分堪能したが、全編に流れる、すきま風が吹き込むようなうすら寒さはなんだろう。砂埃でざらついてる、というか。もちろん、狙っているんだろうが、荒れ地にサボテンがにょきにょき、というメキシコの風景も、やすっぽい書き割り風に見える。ラストシーンも、いまいちカタルシスを感じないしなー。
しかし、後ろに座っていた若い女性の二人連れは、エンドクレジットが終わって場内が明るくなっても、まだ笑ってました。これがツボに来る人は来るんだろうなぁ。
敵役ラムセスの、これぞプロレスラーというべき鍛え上げた肉体に比べて、ジャックの太鼓腹にブルーのタイツ姿だけでも、確かに十分おかしい。『オレンジ・カウンティ』のブリーフ姿もいろんな意味ですごかったが、肉体で笑いをとるという点では、今回も負けてない。信仰心篤く、「孤児達のために戦う」といい、それも決してうそではないのだが、一方で、自分の欲も見え隠れするという主人公のキャラクターもよかった。
美しいヒロイン、しょぼくれた相棒、不気味な修道士、などなど、共演陣もいい味出してました。