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<ネタバレ>大統領候補指名争いで、ヒラリーがNational Health Care政策をアピールしていた国内の背景がよくわかり興味深かった。マイケルムーアのドキュメンタリー映画を初めて見たのだが、対照的な状況を交互に見せるやり方、当事者へ取材法、皮肉の効いた味付けなど上手いと思う。ある種電波少年(古いけど)的な志向ともいうべきか。
健康保険料を支払えない人のみではなく、払っている(いた)人さえも十分な医療行為を受けられない現実が次々と紹介される。アメリカの医療制度では医療従事者、医療施設、保険業界、医薬品業界の力が強く、自由主義の名の元の利益優先のため患者自体が置き去りになっているのかもしれない。9.11のグラウンドゼロで活躍した救命士ボランティア達が、キューバの病院で十分な治療を受けられて涙を流すところなんか、アメリカ人は誰も見たくないんじゃないかな。
日本の医療制度の方向を考える上で、一度見ておいて損は無いドキュメンタリーだと思います。