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<ネタバレ>癌とたたかい、癌が進行していく中で、必死に生き延びたいと願う小説家を追ったドキュメンタリー。
途中、必要以上にグロテスクなオペシーンが登場したり、はっきりいって嫌悪感以外の何も感じることはできなかった。
癌が進行し、やがて末期癌ともなれば、もうすぐ先に死が待っているわけで、助かるはずなどない。
だが本人からしてみれば、もしかしたら生き延びられるのでは?と考える。
これは至極当たり前な患者心理であるが、しかしそれをカメラに映すことは極めて残酷なことである。
これは悪趣味以外の何物でもない。
本作が良い面において、どれだけ社会的に影響を与え得るか?
そんなことに私は興味がない。
映画は、観ていて楽しいか、または何らかの刺激を受けるものでなければ嘘だ。
このドキュメンタリーには、その両方が欠落している。
刺激どころか、気分は落ちるばかりだ。
私はどんなに相性が悪い映画でも、いったん観始めたら最後まで絶対に観る主義だ。
しかし、このドキュメンタリーに関しては、マジで途中で鑑賞を中止しようかと思った。
だが、何とか最後まで観た。
最後まで救いは感じられなかった。
それほど嫌悪と苦痛を感じた作品だった。
医療関係者として最後に言わせてもらえれば、末期癌という助かる見込みのないテーマは、無縁の人には考える必要のないことである。
そして不幸にも末期癌になってしまった人は、こんな映画なんて何の救いにもならないし、残された時間を自分なりに精一杯過ごし、死を待つのみである。
つまりは、癌とは無縁の人、末期癌になってしまった人、双方にとって無益なドキュメンタリーなのである。