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中島美嘉の等身大の演技に、歌手としての中島美嘉にはない親近感をおぼえた。
宮崎あおいは、ほんとに巧い。
こういう若いのをいいことに、自分勝手で彼氏を振り回す女のコを演じても、見事にハマっているから凄い。
映画の一部として音楽が効果的に使われているという意味で、既に傑作だと思う。
音響も良く、迫力があって歯切れのいいサウンドが、物語を盛り立てる。
二人のナナが同居するマンションも個性があって非常に魅力的だ。
宮崎あおいの衣装、中島美嘉のメイク、二人の個性の不協和音が功を奏し、良い対比となっている。
男同士の友情とは異なる、女性の友人同士ならではの、少しレズっ気を感じるアブナイ距離感がまた、男の私からすると興味深く面白い。
原作が下敷きとしてあるだけに、ストーリーとしての完成度も高く破綻もない。
特別にスピード感があるわけでもないのに、最後まで飽きさせない内容と、その演出も見事。
おそらく、2000年以降の、青春もの日本映画としては屈指の作品。