<ネタバレ>殺人を犯した人間が逃走する様を、実にリアルに描いている。
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<ネタバレ>殺人を犯した人間が逃走する様を、実にリアルに描いている。
人間、何がなくても何とか生きていけるもんだなぁ、と別なところで感心してしまった。
行く先々で色んな人と出会い、別れ、ひどい目に遭い、ちょっとした幸せも感じた。
そして何より、劣等感の塊だった一人の女性が、逃亡生活の中でちょっとずつ自我を発掘し、今までの人生で抱えていた劣等感を克服して、活き活きとしていく様が実に興味深い。
社会から隔絶していた人間が、反社会的な行動に出た時、初めて社会と本当の意味で接することができた。
何たる皮肉、何たる人生の数奇さよ。
人間、どこまで堕ちたとしても、とりあえずは生きているべきだということ、それを本作から学ぶことができた。
実に有意義な2時間だった。